高品質な羊毛寝具製品の研究と開発を目指すファイングレードウールクラブ(FGWC)は、2024年11月12日にFGWC事務局で会合を開催し、国内外のライセンス企業多数が集結した。
今回の研究テーマは、「ウールは羽毛を超える」。ウールは部分的に羽毛を超える機能があることを(一財)日本繊維製品品質技術センター(QTEC)にて試験し、公正中立に評価を得た。羽毛にも劣らない「ウールの機能」として、改めて消費者への認知向上に努めたい考えだ。
具体的には、外部環境が温度一定のもと低湿度環境から高湿度環境へ変化した際、ウール布団と羽毛布団を模した試験試料内部の温湿度を一定時間測定し、吸湿発熱性と内部湿度変化を確認した。
最高到達温度ではウール布団を模した試験試料内部で最も高い値を記録し、且つ一定の範囲においてウールに優位性があり、「吸湿発熱性」がある結果となった。また、内部湿度変化でも一定の範囲において優位性があり、低湿度環境から高湿度環境へ変化した際、「内部の湿度上昇を抑える」効果がある結果となった。
一方で寝床内に適した湿度環境は50%~60%との事であるが、ウール布団を模した試料の内部が最も長い時間その湿度環境範囲内となった結果も得た。改めて「ウールの機能」が評価された結果から、今後の開発を進めていきたいとしている。