カンディハウス(北海道旭川市、染谷哲義社長)は、Japan Furniture Show(JFS)にあわせ、6月発売の新作チェア「HUG」と「Keshizumi Select Items」を中核に据えた展示を実施する。IFDA2024(国際家具デザインコンペティション旭川)ゴールドリーフ賞受賞作の製品化となる「HUG」は関東エリアでの初展示。“木を抱く”“座るを超える”コンセプトを訴求し、同社の木工表現と座り心地の到達点を示す。

メイン会場では、北海道産ニレ材の質感を際立たせた新色「消炭色(けしずみいろ)」のセレクトアイテムを特別展示。日本の伝統色を想起させる深みのあるトーンでダイニング/リビングのシーン提案を行う。空間演出にはテキスタイルデザイナーの安東陽子氏による「Autumn Garden」を採用(エル・デコ デザインウォーク2025連動、ハイムテキスタイル presents)。テキスタイルによる彩りと木部の陰影を交差させ、素材感と色調で静かな上質を体感させる構成だ。

また期間中の特別企画として、メイン会場で「HUG」のIFDA応募作品版を2日間限定で公開(オリジナル版は観覧のみ)。あわせてカンディハウス東京ショップでは製品版「HUG」をJFS会期限定で展示する。製品化プロセスで磨き上げたディテールと量産クオリティを現物で確認できる機会となる。
想定来場者は、同時期に都内各所で開かれるデザインイベント来場者を含むデザイン感度の高い層と位置付ける。訴求軸は「環境に配慮したものづくり」と「地元材の活用」。北海道の森林資源を背景に、国内外のデザイナーと妥協なく開発を進めてきた歩みを、プロダクトの佇まいと仕上げ精度で示す。北海道の自然と日本の文化に育まれた美意識を、日常に馴染む家具として実装し、心地よい暮らしを提案するのが狙いだ。
同社は今回の出展を、北海道産材の価値をデザインで増幅し、サステナブルな供給と審美性を両立させる取組みの発信拠点と位置づける。素材・色・テキスタイルを結び、国産広葉樹の新たな表情を都市の住空間へ橋渡しする。






