筑波産商新作発表会開催 新作多数、販売店意見募る メーカー出展も注力、高山新製品も

家具商社の筑波産商(埼玉県川口市 鶴見伸夫社長)は、2024年9月2日と3日の2日間、自社ショールームで新作展を開催した。今回は来場者の意見を募り、今後の発売を決める「参考出品」の家具が同社のショールーム2階に多数集結した。

LDベンチ「ローティア」は、ダイニングテーブルと組み合わせて使えるソファ。一緒に展示されたテーブル「タフル」も今回初めての展示だ。

「ローティア」の最大の特長は、アームレストを取り外して反対側に取り付けることができる点。様々なリビングの形や、家具の配置に柔軟に対応が可能だ。また、アームレスト、背もたれをはじめとして全体的に丸みを帯びたブロック型の形状で、同社のこれまでの家具にはないモダンなデザインも特長だ。同社商品部担当者は、「若年層を中心にこのようなカジュアルなデザインが好まれていると分析しています。私たちの取引先の皆様のご意見もお聞きしたく、今回参考出品としました」と語った。サイズは幅190センチと130センチの2タイプ、張地はファブリックのDGYとLGYの2色展開を予定している。また、ローティアより背もたれの高いデザインのLDベンチ「ミデア」も同じく参考出品された。ミデアの張地はPVCで、ブラックとグレーの2色展開を予定。いずれも来場者の反応が好評ならば、2025年の早い時期にも発売となりそうだ。

ローティアとタフル

一方「タフル」は、流行りのセラミック天板の上に釉薬を塗り、表面に光沢感を持たせたダイニングテーブル。セラミックテーブルはその天板の質感に特長が出やすいが、タフルはあえて表面をガラスのような仕上げ塗装にした。テーブル上でのパソコンの操作や、作業効率を考えてのことだという。タフルも2つのサイズで展開を予定しており、会場ではそれぞれ140×80センチと、100×90センチが展示された。

また、高さを3段階で調節可能なサイドテーブル「ドラマ」も参考出品として来場者に発表された。パーソナルデスクのような特徴的な天板を持つこの製品は、ソファの横に置くなど従来の用途に加え、ミニデスクにもなるなど多用途に対応する製品。そばには約半年前に発売開始したサイドテーブル「Azure(アズール)」も展示された。

ソファの奥行きを変更できる新製品「クラウン」も展示された。背もたれの下部に輪っかのようなつまみが存在し、これを引っ張ることで奥行きを変更できる。通常時の奥行きは53センチだが、奥に倒すことで72センチまで広がり、座面の上であぐらをかく、横たわるなども可能になる。また、アームレストの角度を調節することもできる。幅のサイズは2.5Pか3Pの2種を用意し、脚は木製か金属を選択できる。

クラウンのそばには高さを無段階調節が可能なテーブル「アレット」の新柄も展示。新たにブラック、グレー、ホワイトの3色が参考展示された。

マカロフ

隣のエリアには、モーションソファの「マカロフ」が展示された。一般的な電動リクライニングソファより広範囲な可動域を持ち、背もたれを水平になるまで倒すことができるのが特長。また、フットレストが連動して上昇するため、深くリラックスすることができる。サイズは2.5Pと3Pの2タイプで、色はグレーとブラウンの2色展開を予定。

その他、ブークレ調のパーソナルチェアとオットマンのセットである「テッド」や他「クルトワ」も展示された。

イバタインテリアの「ネオラクシャリー」

今回展はいつもに比べて同社の新作が多かったものの、同時に取引先メーカーによる出展やPRも活発に行われた。コイズミファニテックは、新たに自社ブランドのマットレスを発表した。天童木工もブルーノ・マットソンがデザインした、線の細いシンプルなデザインのダイニングセットなどを展示した。1階では旭川の大雪木工が、スツールの「ユク」および「マカロン」、サイドボードの「コダマ」、カウンターの「ルオント」を展示。飛騨高山のイバタインテリアは、幅と奥行きの深い、ゆったり座れるダイニングセット「ネオラクシャリー」を展示し、来場者の関心を集めた。